夫です。
みなさん!ラーメンは好きですか?僕は大好きです!
アメリカでも近頃"Ramen"は有名になってきており、ラーメン屋さんもちょくちょく見られます。
ですが…高くないですか?!一杯で$10以上平気でするし…。
そしてあんまり美味しく無くないですか?
と言う事で、今回はアメリカでとんこつラーメンを安く、美味しく作る方法をご紹介します。
今回はポークショルダーから切り出した骨を使います。ポークショルダーのさばき方に関しては下記の記事をご参照下さい。
もしショルダーをわざわざ買って来てさばくのは億劫…と言う方は鶏モモ(Thigh)の骨を集めて、同様の方法でやってみても良いかと思います。いくぶんアッサリした仕上がりにはなりますが…。
それでは作っていきましょう!
なお、スープの作り方は僕のYoutubeお気に入りチャンネルの一つの「おうち麺TV」さんを参考にさせて頂きました。皆さんも良かったら見てみて下さい!
下茹で
さて、一旦まな板に骨を置いてみましょう。ドーン。
まずこの骨には血液など含まれており、そのまま使うと相当に豚臭いです。ので、一旦下茹でをしましょう。
なんか骨が水に浸かってる様子は非常にシュールですね。
沸騰してから大体15分〜30分程度茹でれば良いかと思います。そんなに?と思うかもしれませんが、しばらく茹でると下の画像の様な黒っぽいアク(お鍋の右上にあるヘドロの様なやつ)が大量に出てきますので、一旦お湯を捨てて、骨を水洗いしてアクをキレイに取り除いてやりましょう。
加圧して煮込む
さて、この後のステップとしてはこの下ゆでした骨を再びキレイな水で圧力をかけて煮込んで行くだけなんですが、この時野菜くずなどがあれば一緒に入れてやりましょう。植物性のエキスも混ぜた方が味に深みが出ます(イノシン酸にグルタミン酸を混ぜるとなんだかんだとか)。
この時の晩ご飯はカレーだったのでニンジンとタマネギの皮を使いましたが、ネギの青い所やショウガなどあればすごく良いと思います。
ただし!タマネギを使う時は一番外側は使わない方が良いかもしれません。結構色素が出てしまい、スープが黒っぽくなってしまいます。
あとはこれに圧力をかけながらどんどん煮込んでいきます。
火力は弱火〜中火で大丈夫です。過度に強火でシュンシュンさせてもそれ以上鍋の中の圧力は上がらない(ので温度も上がりません)ですし、下手をすると圧力弁を痛めてしまうのでやめましょう。
さて、1時間程度煮込んだら蓋を開けてみましょう。少し水が濁ってスープらしくなっています。
骨をバラしながらさらに煮込む
さて、ここで一旦骨を取り出してみましょう。
関節部分の軟骨がはがれ、随(灰色のザラザラした部分が随です)が露出していると思います 。また骨がいくぶん柔らかくなっているハズですので、ハンマーで叩いたりコルク抜きを随に差してほじくったりなどして、なるべく骨をズタボロにしましょう。
なんで骨に対してこんなヒドい事をするかと言いますと、とんこつスープの主成分は髄に沢山溶け込んでいるからなんです。
一方で肩肉に入っている骨はブタの体重を支えているだけありかなり頑丈で、普通に煮込んでいるだけではなかなか髄の成分が染み出してくるまで至りません。そこで物理的に壊して随のエキスを抽出しよう、という訳なんです。
骨がある程度壊せたら、再び圧力をかけて煮込んでいきましょう。1時間ぐらい経ったら下の写真の様になっているかと思います。ずいぶんととんこつスープっぽくなってきました。
ここまで来たら、蓋を開けた状態で煮詰めながら、木べらやすりこぎなどで骨を崩していきましょう。トロトロになるまで煮詰められたら完成です。
ザルで漉してボウルに移しましょう。
これを一旦冷蔵庫に入れて冷やしましょう。
ラーメンだれ仕込み
ラーメンだれを仕込みます。今回は日本酒、醤油、砂糖、みりん、だしの素、八角を入れました。
分量はかなりおおまかですが、
日本酒、醤油、みりん…50cc
砂糖…大さじ2
だしの素…小さじ1
ぐらいです。でもホントにざっくりですので、お好みに合わせて調製して下さい。
醤油はホントは色の付きにくいうすくちが良かったのですが、手に入らなかったので濃口で。また日本酒が無いという方は白ワインとかで代用しても面白いんじゃないかと思います。みりんが手に入らない場合はお砂糖を少し多めに入れてみて下さい。だしの素にはなるべく頼りたく無かったんですが、やっぱり植物性の旨味は足したかったので…。もし昆布が手に入ればそちらの方が良いかと思います。
あと、そうですね
「醤油やみりんは分かるけど、そんな事より八角ってなんです?理事長なの?」
と言う疑問を抱いている方もおられるかと思います。
八角というのは理事長ではなくて、アニスとも呼ばれる中華料理によく使われるスパイスです。五香粉にも入っています。これはお好みなのですが、入れると味がグッと本格的になるので結構強く推奨したいところです。アジアンスーパーとかで探せばきっとあるハズ。
これをしばらく火にかけて煮詰める&アルコール分を飛ばして下さい。
合わせてチャーシューも作ります。チャーシューは下記のサイトを参考にさせていただきました。
チャーシューを作った時の煮汁もこのラーメンだれに混ぜて煮詰めてやると良い感じかと思います。
スープ完成
あとはとんこつスープとラーメンだれを混ぜてやりましょう。
脂っこさを軽減したい方は浮いているラードを掬って取り除いてから使いましょう。冷やす事で固まっているのでスプーンで簡単に取り除けます。
取り除いたラードはチチャロンを揚げたり、他にも中華炒めを作ったりするときに使えるのでタッパーにでも入れて冷凍しておくと良いかと思います。
混ぜたら少し味見してみて、塩辛さや甘さを砂糖、醤油で調製してやって下さい。
麺を茹でる
麺についてはアジアンスーパーで中華麺を買ってきても良いのですが、今回はパスタから中華風麺を作ります。
といってもやり方は簡単です、重曹を加えて麺を茹でるだけです。
【パスタが中華麺に変身!?】加えるだけで食感が変化する「重曹」の不思議な力をひもとく! | クックパッドニュース
今回はとんこつラーメンですので細麺、と言うことでAngel Hairを使って少し固めに茹でてやるのが良いかと思います。逆に同じ方法で麺を茹でて油そばなんかを作る場合はフェットチーネやリングイネを使うと結構合います。
完成!
あとはどんぶりを温め、麺を入れてスープを注ぎ、上にチャーシューを並べてやるだけです! 今回はゴマしかトッピングしてませんが、お好みで煮卵やネギなど入れてももっと美味しくなると思います。
最後に手順をもう一度まとめます。
- 下茹で
- 加圧して1時間煮込む
- 骨を崩してもう1時間煮込む
- 蓋を開けて煮詰める
- ラーメンだれ、チャーシューの作成
- 麺を茹でる
と言う感じです。
とっても美味しいので、皆さんも是非チャレンジしてみて下さいね!