Co-Pay?Deductable?アメリカの保険事情その②
こんにちは!
まるいさんの夫です。
引き続きアメリカ医療事情…今回のお題は
「Co-Pay?Deductable?」
でございます。
国が保険制度を管理する日本では、何度病院に行って診察を受け治療を受けても保険適用内の治療を受ける限り自己負担率は一定です。要するに、乱暴な言い方をすれば、日本はいくら医療サービス受けてもいくらでも補償が受けられる制度、なのです(実際、日本の医療財政はかなり逼迫していますよね)。当然ながら民間の保険会社はここまで患者に手厚い制度を設ける訳にはいきませんので、会社の利益を確保するための仕組みがいくつか存在する事になります。
1.Deductible
まず1つめのキーワードは「Deductible」です。Deductibleが設定されている場合、患者さんはその額を治療費として支払うまでは保険による補償を受けられません(なんだってー!)。また多くの場合Deductibleは更新年度(Calendar Year)を過ぎるとリセットされてしまいますので、払い終えても次の年度になるとまた払う必要があります。
2.Co-Pay
次のキーワードは「Co-pay」です。こちらは、ある治療を受けた時にかかった費用の一定額を自己負担しなければならない、と言う制度です。例えば「自己負担率(Co-Insurance)20% 、Co-pay:$50」」の治療を受け、$450の治療を受けたとします。するとここからまずCo-Payの$50を支払った後、残りの$400の中の$80を支払う事となりトータル$130を支払う事になります。
3.Deductible、Co-Payの計算の例
言葉だけではかなり分かりにくいかと思うので、図を用いて、一連の歯の治療を受けた場合の例を示してみます。まず、下の表が保険プランです(僕が会社で入っているプランを参考にしてみました)。
Preventive Careにはレントゲン撮影やクリーニング、Basic Careにはいわゆる虫歯の治療、Major Careにはインプラント等が含まれています。
では例えば
1回目:診断のためレントゲン撮影を行い$30
2回目:見つかった虫歯を治療して$100
3回目:別の歯で歯根欠損が見つかったので抜歯、インプラントして$1000
(治療費は適当ですが…インプラントは大抵その3倍ぐらいします笑)
この場合の自己負担の総額を計算してみましょう。
と言う事で、プランには保険会社の負担割合が100%とか65%とか書いてある割に、終わってみれば意外と40%近くを自己負担する事になっています。
4.その他、まとめ
最後もうひとつだけ、Out-of-Pocket MaximumとLifetime Maximumと言う言葉も(ふたつあった)一応覚えておいても良いかもしれません。Out-of-Pocket Maximumは、「年度の支払額が一定以上に達したら以降は保険会社が100%負担してくれます」という額、Lifetime Maximumはそこからさらに一定額に達してしまうと保険会社の補償を外れます、と言う額になりますので、高額の治療を受けられる場合はお気をつけ下さい。
また大変ざっくりとまとめると、保険プランを選ぶにあたっては補償率だけでなく
①普段あまり病気をしない人:DeductibleやCo-Payの額が高いが基本の保険料が安いプラン
②何かしら病気の懸念のある人:基本の保険料は高いがDeductibleやCp-Pay額が低いプラン
と言う具合に選ぶと良いかな、と言うところです。
いざ病気にかかったら思っていたよりも自己負担が高かった!なんで?!とならない様頭の片隅に留めておいて頂けたらと言う次第です。
今回もえらい堅かったなぁ…。今後はもっとお気楽な内容も交えたいところです。バーベキューの話とか書いてみたいなぁ。